月別アーカイブ: 2022年5月

GTK4: Shortcut

GTK4 には ShortcutController というものがあった。
あれ?筆者は以前嘘を書いてしまったのかな??

Gtk.ShortcutController

そう思って調べてみるとコレはアプリ全体のショートカット指定ではない。
Widget 毎にショートカットを設定するものってことみたい。
何が違うんだよって感じはしなくはないですけど。

#!/usr/bin/env python3

import gi
gi.require_version('Gtk', '4.0')
from gi.repository import Gtk

class Win(Gtk.ApplicationWindow):
    '''
        GTK4: Sample Code
    '''
    def __init__(self, a):
        Gtk.ApplicationWindow.__init__(self, application=a, title='GTK4')
        # Shortcut
        t = Gtk.ShortcutTrigger.parse_string('<Control>Z')
        a = Gtk.SignalAction(signal_name='clicked')
        s = Gtk.Shortcut(trigger=t, action=a)
        c = Gtk.ShortcutController()
        c.add_shortcut(s)
        # Button
        b = Gtk.Button(label='Test')
        b.connect('clicked', self.on_button_clicked)
        b.add_controller(c)
        self.set_child(b)

    def on_button_clicked(self, widget):
        print('Clicked!')

def app_activate(a):
    w = Win(a)
    w.present()

app = Gtk.Application()
app.connect('activate', app_activate)
app.run()

こんな感じ。

これで Ctrl+z でも clicked シグナルを発生できます。
ところで公式は GtkBuilder 形式にて activate を指定しています。

a = Gtk.ActivateAction()

でもいいです、こちらだとボタンが押された GUI アクションを行なわれます。
ただ activate と clicked 両方のシグナルが発生しますので扱いに注意。

ということでゴールデンウイークラストは花。

poppy

フラワーパーク江南にてシャーレーポピーが満開です。
くーるまにポピー♪って古い!

poppy

日本語名はヒナゲシです。
おっかのうえヒーナゲシのはーなでー♪だから古い!

sirotumekusa

一面にシロツメクサが咲き誇っています。
シロツメクサの♪花が咲いたら♪さあ♪いこー♪ラスカール!

花は素晴らしい、行けば必ず撮れるもん。
それよりデジイチを持っている人が沢山いるから浮かないのがいい。
ところで 17mm パンケーキとプロレンズの差を今更ながら痛感する。
去年まではボケの奇麗さなんて気にしなかったのに困った。

GTK4: Image

GtkImage が GTK3 から結構変わっていた。
そもそものインプリメント関数がまるっきり違うし。

pixbuf や surface プロパティが無くなった。
surface にいたっては new_*** すら削除されている、変換しろってことですね。
pixbuf は筆者が使っているぞ、 new_*** が残っていて良かった。
そんなことよりコレですよ。

#!/usr/bin/env python3

import gi
gi.require_version('Gtk', '4.0')
from gi.repository import Gtk

class RadioWin(Gtk.ApplicationWindow):
    '''
        GTK4: GtkPicture
    '''
    def __init__(self, a):
        Gtk.ApplicationWindow.__init__(self, application=a, title='GTK4')
        image = Gtk.Image(file='400x300px.jpg')
        self.set_child(image)
        #image.set_pixel_size(400)

def app_activate(a):
    w = RadioWin(a)
    w.present()

app = Gtk.Application()
app.connect('activate', app_activate)
app.run()

GTK4.

#!/usr/bin/env python3

import gi
gi.require_version('Gtk', '3.0')
from gi.repository import Gtk

class Win(Gtk.ApplicationWindow):
    '''
        GTK3: GtkPicture
    '''
    def __init__(self, a):
        Gtk.ApplicationWindow.__init__(self, application=a, title='GTK3')
        image = Gtk.Image(file='400x300px.jpg')
        self.add(image)
        self.show_all()

def app_activate(a):
    w = Win(a)
    w.present()

app = Gtk.Application()
app.connect('activate', app_activate)
app.run()

GTK3.

gtkimage

と、GTK3 と違い画像サイズに自動的設定されなくなっています。
コメントアウトを外すとリサイズできますが正方形にしかできません。

gtkimage

GTK3 の仕様だと巨大画像を間違って読み込むと本当にそのサイズになっていたし。
この Widget はアイコン用途にしか使っては駄目ですよってことなんでしょう。
どうしても GTK3 の時と同じでないと困る場合は GtkPicture を使います。

#!/usr/bin/env python3

import gi
gi.require_version('Gtk', '4.0')
from gi.repository import Gtk, Gio

class RadioWin(Gtk.ApplicationWindow):
    '''
        GTK4: GtkPicture
    '''
    def __init__(self, a):
        Gtk.ApplicationWindow.__init__(self, application=a, title='GTK4')
        gfile = Gio.file_new_for_path('400x300px.jpg')
        pic = Gtk.Picture(file=gfile)
        self.set_child(pic)

def app_activate(a):
    w = RadioWin(a)
    w.present()

app = Gtk.Application()
app.connect('activate', app_activate)
app.run()

いや。
画像を表示したいなら素直に GtkDrawingArea にしましょうね。

ということで今日の GTK4 おしまい。
やっと、やっと夏鳥が撮影できました!

musikui

センダイムシクイ、のようです。
葉っぱ邪魔、見つかりづらいからココにいるんだと解っているけど。

ooruri

オオルリのメス、だと思う。
ほんとヒタギ類のメスって判別がむつかしい。

ooruri

オオルリのオス、これは誰でも間違えない。
キビタキもいたらしいけど筆者の前には現われなかった。

以上、ゴールデンウイーク完全オケラはギリギリ防げた。
おかげで GTK4 の勉強が捗ったのでなんともいえないけど。

GTK4: MenuButton

以前 GTK4 のメニューサンプルコードを書いたけど。
toggled なんてシグナルは GTK4 版には無かったね。
エラーが出なかったのは GTK4 に無視されていただけだったようだ。

んで、GTK4 版 GtkMenuButton には primary というプロパティが追加されていた。
コレを True にすると F10 キーでポップアップできるようになる。

ただ、それを利用するとフルスクリーンで使えない。
フルスクリーンにしないアプリなら問題ないんだけど。

それとコレを実装していて気が付いたんだけど。
GTK4 はボタン類の cricked 関数が全部消えている。
つまりコードで模擬クリックすることができなくなってしまった。
アレ便利だったのに、しかたがないから別の手段で。

ということで GTK4 にてフルスクリーン用メニューが別にある場合。
F10 を振り分けする必要がある。

class ComipoliApplication(Gtk.Application):
    def __init__(self, version):
        # etc...

    def do_startup(self):
        Gtk.Application.do_startup(self)
        self.set_accels_for_action('win.action_f10', ['F10'])

GtkApplication.

class ComipoliWindow(Gtk.ApplicationWindow):
    def __init__(self, app):
        # etc...
        action_f10 = Gio.SimpleAction.new('action_f10', None)
        action_f10.connect('activate', self.on_action_function_key, 10)
        self.add_action(action_f10)

    def on_action_function_key(self, action, param, num):
        if num == 10:
            if self.is_fullscreen:
                self.upperbar.show()
                GLib.idle_add(self.show_fullscreen_menu)
            else:
                self.menu.popup()

    def show_fullscreen_menu(self):
        self.menuf.popup()
        return False

GtkApplicationWindow.

コレでなんとかなったけど F10 の二度押しで消すことができない。
おまけにポップアップ状態から矢印キーでメニュー選択もできない。
gnome-text-editor も同じだから仕様なんだろうね。

それより、ポップアップを出すとフォーカスを取られてキー操作を受け付けない。
GtkMenuButton の popdown 関数は何のためにあるのだ?
これを利用して F10 二度押しを実装しようとしたけど、無理っぽい。

ということで GTK4 でポップアップを消すには Esc を使いましょう。
逆に言えば現状 GTK4 製かどうかはソレで見分けできる。

今回は GTK4 でのショートカット実装方法でした。
<Control>W とかも同じ方法で実装できるよ。

GTK4: FileChooserDialog

GTK4 で GtkFileChooserNative を何故か作れない。
理由は解らないけど何をやっても無反応。

しかたがないので GtkFileChooserDialog を使う。
Open ボタンを青くしたいんだがどうすればいいのかな?

class ComipoliWindow(Gtk.ApplicationWindow):
    def __init__(self, app):
        Gtk.ApplicationWindow.__init__(self, application=app)
        # etc...

    def open_dialog(self):
        ft = Gtk.FileFilter()
        ft.set_name('Comic Book Archive')
        ft.add_mime_type('application/x-cbz')
        ft.add_mime_type('application/vnd.comicbook+zip')
        if self.app.is_pdf:
            ft.add_mime_type('application/pdf')
        if self.app.is_unrar:
            ft.add_mime_type('application/x-cbr')
        if self.app.is_7za:
            ft.add_mime_type('application/x-cb7')
        #dialog = Gtk.FileChooserNative.new('Open', self, Gtk.FileChooserAction.OPEN, '_Open', '_Cancel')
        dialog = Gtk.FileChooserDialog(title='Open', action=Gtk.FileChooserAction.OPEN, modal=True)
        dialog.add_buttons('_Cancel', Gtk.ResponseType.CANCEL, '_Open', Gtk.ResponseType.ACCEPT)
        dialog.set_transient_for(self)
        dialog.add_filter(ft)
        # CSS CLASS
        open_button = dialog.get_widget_for_response(Gtk.ResponseType.ACCEPT)
        open_button.add_css_class('suggested-action')
        cancel_button = dialog.get_widget_for_response(Gtk.ResponseType.CANCEL)
        cancel_button.add_css_class('destructive-action')
        if len(self.archive) > 0:
            d = GLib.path_get_dirname(self.archive.path)
            dialog.set_current_folder(Gio.file_new_for_path(d))
        dialog.connect('response', self.on_open_dialog_response)
        dialog.show()

    def on_open_dialog_response(self, dialog, response_id):
        if response_id == Gtk.ResponseType.ACCEPT:
            f = dialog.get_file()
            self.set_uri(f.get_uri())
        dialog.destroy()

filechooser

add_css_class でイケた。
destructive-action は例です、本当は remove か destroy になる場合に指定します。

この add_css_class で指定する文字列なんですが。
GTK4 のほうで見つからないので GTK3 のヘルプを見る。

Gtk ? 3.0

Constants つまり定数の STYLE_*** の中身。
define されている文字列をそのまま書けば適用される。
いや小文字にしてアンダーバーをハイフンにすればいいんですけどね。
というかボタン用は上記2つしか無いんですけどね。

よく見ると title や subtitle のスタイルクラスもあるな。
ということは。

#!/usr/bin/env python3

from gi.repository import Gtk, Pango

class ComipoliHeaderBar(Gtk.HeaderBar):
    def __init__(self):
        Gtk.HeaderBar.__init__(self)
        # LR Button
        self.lr_button = Gtk.ToggleButton(label='L<-R', can_focus=False, focus_on_click=False)
        self.pack_start(self.lr_button)
        # Grid Button
        self.grid_button = Gtk.Button(icon_name='view-grid-symbolic', can_focus=False, focus_on_click=False)
        self.pack_start(self.grid_button)
        # Main Title
        self.title = Gtk.Label(label='', single_line_mode=True, ellipsize=Pango.EllipsizeMode.END)
        self.title.add_css_class('title')
        # Sub Title
        self.subtitle = Gtk.Label(label='--', single_line_mode=True, ellipsize=Pango.EllipsizeMode.END)
        self.subtitle.add_css_class('subtitle')
        # Title pack
        box = Gtk.Box(orientation=Gtk.Orientation.VERTICAL, valign=Gtk.Align.CENTER)
        box.append(self.title)
        box.append(self.subtitle)
        self.set_title_widget(box)
        # Menu Button pack @ after Window.__init__

    def set_title(self, text):
        self.title.set_label(text)

    def set_subtitle(self, text):
        self.subtitle.set_label(text)

    def set_active(self, is_active):
        self.title.set_sensitive(is_active)

前回の HeaderBar に試してみたらイケた、メッチャシンプルになった。
こんな手段があったのか、まだまだ勉強しなきゃ駄目だな。

GtkFileFilter は GTK3 とまったく同じでした。
いやー野鳥が見つからないとガンガン進むな、まさかの三日連続とは...

GTK4: HeaderBar

GTK4 では GtkHeaderBar の set_title が無くなった。
というよりタイトル表示部が Widget に固定されてしまった。

いや set_title 関数は自分で定義すればいい。
後は Widget として GtkLabel を入れれば今までのようにはできる。

とはいえそれじゃ普通のラベルだから Bold 化とかしなきゃいけないな。
サブタイトルは薄く小さくしなきゃだし、CSS でやるのかな?

そういえばサブタイトルは gnome-text-editor が実装している。
どうやっているのかソースを覗いてみよう、GPL っていいですね。

src/editor-window.ui ? main ? GNOME / gnome-text-editor ? GitLab

コレを真似すればいいんだけど、attributes って何だ?
それを解っていないと定義も糞もないコピペアプリにしかならない。
調べると Pango 関連らしい、よしコードで同じになるように書いてみよう。

#!/usr/bin/env python3

from gi.repository import Gtk, Pango

class ComipoliHeaderBar(Gtk.HeaderBar):
    def __init__(self):
        Gtk.HeaderBar.__init__(self)
        # LR Button
        self.lr_button = Gtk.ToggleButton(label='L<-R', can_focus=False, focus_on_click=False)
        self.pack_start(self.lr_button)
        # Grid Button
        self.grid_button = Gtk.Button(icon_name='view-grid-symbolic', can_focus=False, focus_on_click=False)
        self.pack_start(self.grid_button)
        # Main Title
        bold = Pango.attr_weight_new(Pango.Weight.BOLD)
        alistm = Pango.AttrList()
        alistm.insert(bold)
        self.title = Gtk.Label(label='', single_line_mode=True, ellipsize=Pango.EllipsizeMode.END, attributes=alistm)
        # Sub Title
        subs = Pango.attr_scale_new(0.8222)
        suba = Pango.attr_foreground_alpha_new(32767)
        alists = Pango.AttrList()
        alists.insert(subs)
        alists.insert(suba)
        self.subtitle = Gtk.Label(label='--', single_line_mode=True, ellipsize=Pango.EllipsizeMode.END, attributes=alists)
        # Title pack
        box = Gtk.Box(orientation=Gtk.Orientation.VERTICAL, valign=Gtk.Align.CENTER)
        box.append(self.title)
        box.append(self.subtitle)
        self.set_title_widget(box)
        # Menu Button pack @ after Window.__init__

    def set_title(self, text):
        self.title.set_label(text)

    def set_subtitle(self, text):
        self.subtitle.set_label(text)

header_bar

まったく同じになろうようにしてみた、滅茶苦茶面倒だった。
GtkBuilder はあんな単純表記を読んでコレをやっているのか、凄いんだな。
とにかく、attributes の指定は Pango の関数と値の省略表記ですね。

gnome-text-editor は GtkCenterBox を挟んでいるけどさ。
アレは別の用途なのでこういう場合はいらない。

そういえばタイトルが長い場合に収めるためウインドウが大きくされるのも防がないと。
ellipsize プロパティを定義すると自動でやってくれるみたい、なるほど。
後はウインドウが非アクティブになった時にタイトルを薄くすればオケ。

残りの GTK4 化は今までに書いたことの応用でイケそうだ。
何か見つけたら書いていきます。

Gdk.Cursor.new_from_name

ただ、矢印だけのカーソルは無くなってしまったようで。
とはいえ、そもそも作った本人はマウスでページめくりをしたことが無い。
ということで GTK4 版はマウスカーソルの変更は無しにする予定。

えっ夏鳥?昨日も今日もオケラでションボリしてます。