g_file_get_contents

テキストファイルの一期読み込みに今まで Gio を利用していた。

#!/usr/bin/env python
#-*- coding:utf-8 -*-

from gi.repository import Gio

# Create GLocalFile
f = Gio.File.new_for_path("test.txt")
# load_contents(GCancellable)
result, contents, length = f.load_contents(None)
if result:
    print contents

のだけど g_file_get_contents という関数が GLib にあった。
File Utilities

コチラの関数なら GLocalFile を介さず一発で読み込み完了ができるみたい。
g_file_set_contents で書き込みも一発でイケるようだし便利そうだ。

ただ PyGI ではどう書く?
ということで実験。

#!/usr/bin/env python
#-*- coding:utf-8 -*-

import sys
from gi.repository import GLib

TEXT = """KAWASAKI
Ninja 250
Z250"""

# Text file Write
try:
    if GLib.file_test("write.txt", GLib.FileTest.EXISTS):
        print "'write.txt' is EXISTS"
        sys.exit()
    result = GLib.file_set_contents("write.txt", TEXT)
    if result:
        print "Write Success"
except Exception, e:
    print "Error @ {0}".format(e)
    sys.exit()

# Text file Read
try:
    result, contents = GLib.file_get_contents("write.txt")
    if result:
        print contents
except Exception, e:
    print "Error @ {0}".format(e)
    sys.exit()

g_file_set_contents は無条件で上書きしてしまうようです。
g_file_test 関数で存在確認を行ってから相応の処理を行ったほうがいい。

引数の GError は Python の例外として渡ってくるようです。

# Exception intentional
GLib.file_set_contents("/write.txt", TEXT)

のように root 権限位置に指定等を行うと例外が出力されることが解ります。

g_file_get_contents は存在しないファイル名指定なら例外になる。
戻り値を if で振り分ける必要は無いかも。

load_contents にある GCancellable というあまり必要を感じない指定も不要で簡単。
ストリーミング I/O で行う必要の無い少量の読み書きならコチラのほうが簡単ですね。

Python なんだから組み込みの open を使う人がほとんどなんだろうけど。
せっかく GLib が丸々使える環境なんだからもったいないじゃないか。

MSBuild

Visual C#がインストールされていない環境で、WindowsだけでC#の開発を行う方法について

からなんかウチのネタ元ページにチビチビと人が来ている。
いや、プログラミングに興味を持つ人が増えるのならキッカケなんて何でもいいと思うけーが…
しかし画像だらけで私的にはゲンナリするけど今時の人はこんな感じの解説を望んでいるのかな?
まあそれは関係なくて。

つまり
カレントディレクトリに sln か csproj があれば msbuild コマンドでビルドができるわけです。

単発小物なら csc コマンドに直渡しのほうが簡単だけど少し複雑になるとコッチのほうが楽。
csc コマンドでは XAML のビルドはできないけど csproj を使えば可能になる。
絶対に Visual Studio なんか使いたくないという意地っ張りなところが素敵な人もいる。
GNU make のように利用したい Linux 脳丸出しな人もいる。

ということで、実は MSBuild ならもっとイイ方法がある。

.NETビルド・エンジン「MSBuild」使いこなし術 ? @IT

上記に手段が書いているけど環境変数は単一インスタンス内で追加できる。
何かする毎に環境変数を書き換えるなんて面倒だからその方法を利用する。

実は msbuild コマンドのみでカレントディレクトリの sln, csproj を勝手に見つけてくれる。
GNU make の Makefile と同じ、つまり引数は不要。

MSBuildToolsPath って何?
MSBuild で特定の .NET Framework を対象にする
よく解らないけど WPF はこの指定が無いとビルドできなかった。

と、これだけ理解できれば EmEditor 等の外部ツールで MSBuild が使えると解る。

GNOME 上で Gedit を使い C, Makefile を作成し Ctrl+F8 を行うのと同じことができます。
解説が逆だろと言わない、筆者のメインマシンは Fedora です(Windows7 はミニノート)

残念なことに秀丸や EmEditor は複数行の外部ツールは使えないので bat を作って利用する。
複数行コマンドが利用できるエディタ(あるのか?)なら bat の内容を直書きでいいと思う。
で Windows7,8 に最初から入っている .NET 3.5 を使う手段まで。

一応書くとこのミニノートに Visual Studio は入れていません。
環境変数もデフォルトの状態に戻し再起動を行った状態で以下をやってみる。

@set PATH=%PATH%;%WINDIR%\Microsoft.Net\Framework\v3.5
@set MSBuildToolsPath=%WINDIR%\Microsoft.NET\Framework\v3.5
msbuild
pause

という内容で build35.bat みたいな名前でバッチファイルをまず作成。
.NET 4.0 を使うなら 3.5 を 4.0.30319 に変えて build40.bat なんかに。
これをテキストエディタの外部ツールに登録する。
下記は EmEditor の例、カレントディレクトリの指定に注意。

emediter_set

秀丸なら [プログラム実行] に bat へのフルパスを書き込むだけ。
フルパス取得には minipoli でも使ってくださいw
その他エディタは知らない、まともなプログラマーならこの二択もしくは両方だし。

登録したら MSDN のサンプルコードで試してみよう。
チュートリアル: MSBuild プロジェクト ファイルのゼロからの作成

コピペで helloworld.cs と test.csproj を作成。
helloworld.cs をエディタで開いている状態で外部ツールを実行。

build

普通に exe が作成されるのが解りますね。
日本語を使うなら cs, xaml ファイルはすべて BOM 付き UTF-8 で保存してください。
csc は BOM が無い場合はローケルと同じ文字コードとみなすはずですけど一応。

WPF だと構成ファイルや csproj が超複雑になるので zip で置いておく。
[SDK が見つからない] 警告を出さない方法は残念ながら解らない…
wpf_csproj.zip

VC# を持っているなら csproj と同じディレクトリにある C# コードを開いて外部ツールを実行すればビルドできると確認できる。
これで環境変数すら弄くらなくてもテキストエディタから一発ビルドできる環境の完成。

MSBuild
しかしそのプロジェクトファイルが複雑すぎて手書きで作るのが面倒くさい!
proj ファイルを簡単に作るジェネレータとかどこかに無いかな。

Microsoft としては Visual Studio を買ってほしいのだろうけどさ。
プログラミングに慣れると IDE なんて鬱陶しいだけなんだって。
普段使っているテキストエディタのみ、かつ環境変数すら弄くらないことに意義がある。

それって…
結論、やっぱり Linux で Python のほうがイイ。

clipoli 2.0.0

よく考えたら半年以上もアプリの更新をしていなかった。
ということで前回の適用を行い clipolix を clipoli と名前を変えて更新!

せっかくなので PyGI 化だけでなく気になっていた部分をチマチマ。

・Windows 版と名前を変える必要は無かったということでで名前変更
・GNOME はドットファイルをヤメたいようなので ~/.config に設定位置変更
・GLib.spawn_command_line_async はチルダを展開しないので自力変換
・GTK+ 必須なのだから gvfs を遠慮なく利用

それと Python の open や subprocess ではなく全部 GLib, Gio で処理。
そうしておけば Vala,Gjs 等の gir を利用する他の言語からでも参考にできるはず。

例の Unity の糞みたいなパネル追加制限は以下のように回避

UNITY = "com.canonical.Unity.Panel"
APPNAME = "appname"

if UNITY in Gio.Settings.list_schemas():
    setting = Gio.Settings.new(UNITY)
    value = setting.get_strv("systray-whitelist")
    if not "all" in value:
        if not APPNAME in value:
            value.append(APPNAME)
            setting.set_strv("systray-whitelist", value)

GStrv は PyGI では list のごとく append で文字列を追加できるようです。
こんなにアッサリと制限突破が可能だしまったく無意味だと思う。
つか Unity のためだけにこんな処理を入れるのメンドイぞ!

ついでに。
GtkMenu って for-in 文で GtkMenuItem を取り出せるのね。

#! /usr/bin/python
# -*- encoding: utf-8 -*-

from gi.repository import Gtk

menu = Gtk.Menu()

for label in ("HAYABUSA1300", "ZZR1400", "VMAX"):
    menuitem = Gtk.MenuItem.new_with_label(label)
    menu.append(menuitem)

#for menuitem in menu.get_children():
for menuitem in menu:
    print menuitem.get_label()

menu.get_children() と結果は同じなのでそうバインドしているのだろう。
実際にアプリケーションを作ってみないと気がつかないことって多いなと。

ということで追加機能とかは何もない。
GNOME3 で使いにくいのは GNOME 3.8 に期待で済ませることにする…

GdkPixbuf.Pixbuf.new_from_xpm_data

いつのまにか PyGI から

GdkPixbuf.Pixbuf.new_from_xpm_data(str)

が使えるようになっていた。

#! /usr/bin/python
# -*- encoding: utf-8 -*-

from gi.repository import Gtk, Gdk, GLib, GdkPixbuf

ICON = [
"32 32 3 1",
" 	c None",
".	c #000000",
"+	c #FFFFFF",
"                                ",
"   ............                 ",
"   .++++++++++.                 ",
"   .++++++++++. ......          ",
"   .++++++++++. .++++.          ",
"   .++++++++++. .++++.          ",
"   .++++...+++. .++++.          ",
"   .++++....... .++++.          ",
"   .++++.       .++++.          ",
"   .++++.       .++++.          ",
"   .++++.       .++++. ......   ",
"   .++++.       .++++. .++++.   ",
"   .++++.       .++++. .++++.   ",
"   .++++.       .++++. .++++.   ",
"   .++++.       .++++. ......   ",
"   .++++.       .++++.          ",
"   .++++.       .++++. ......   ",
"   .++++.       .++++. .++++.   ",
"   .++++.       .++++. .++++.   ",
"   .++++.       .++++. .++++.   ",
"   .++++.       .++++. .++++.   ",
"   .++++.       .++++. .++++.   ",
"   .++++.       .++++. .++++.   ",
"   .++++.       .++++. .++++.   ",
"   .++++....... .++++. .++++.   ",
"   .++++...+++. .++++. .++++.   ",
"   .++++++++++. .++++. .++++.   ",
"   .++++++++++. .++++. .++++.   ",
"   .++++++++++. .++++. .++++.   ",
"   .++++++++++. .++++. .++++.   ",
"   ............ ...... ......   ",
"                                "]


class XpmWin(Gtk.Window):
    """
        XPM Data Read
    """
    def __init__(self):
        Gtk.Window.__init__(self)
        self.connect("delete-event", Gtk.main_quit)
        # Icon as XPM data
        pixbuf = GdkPixbuf.Pixbuf.new_from_xpm_data(ICON)
        image = Gtk.Image.new_from_pixbuf(pixbuf)
        # ini
        self.add(image)
        self.show_all()

XpmWin()
Gtk.main()

xpmdata

Lubuntu 12.10 でも動くじゃないの。

ちなみに XPM 画像は中身はテキストデータです。
Gimp で画像を XPM にエクスポート(拡張子を xpm に指定する)してテキストエディタで開き上記のように Python の list 中に {} の中身をコピペすればどんな画像もイケる。
ただしテキスト化するのでサイズが巨大になります、アイコンサイズが限界かと。
eog や Shotwell では変換できないのね。

まあとにかく。
前回のクリップボードと合わせコレで clipolix を GTK3 化できる。
早速 GTK3 化してみると Fedora 18, Lubuntu 12.10 共問題なく動作した。

trayicon

のだが。。。

実は Fedora 18 にしてから clipolix はまったく使っていない。
メッセージトレイが GNOME 3.6 で改悪され恐ろしく使いにくくなったので。
マウスカーソルを下端に置いてもラグがあるし出てこない場合も多々ある。

ついでにこのアプリは Unity 初期状態では動かないと今頃知った。
即 Lubuntu に変更してしまったし、月刊 10 程度のアプリだしまあ。

【Ubuntu】 Unityをもっと使いやすく強化する方法 ? Libre Free Gratis! | Libre Free Gratis!

gsettings set com.canonical.Unity.Panel systray-whitelist "['all']"

でイケた。
つかマジで色々と糞だな Unity って、何故使っている人がいるのだ?

とにかく Fedora で使いにくいのはなんとかしたいのだが。
いっそ Gnome Shell エクステンションに変更とかも考えるが…
そうすると GNOME 3 でしか動かないし、Ubuntu には Gjs が入っていないし。

駄目だ、良い案が思い浮かばない。
次の Fedora と Ubuntu に期待して様子見という名の放置かな。

GtkClipboard in PyGI

GtkClipboard を PyGI で試したら PyGtk と少し違っていた。
違うというより C と同じになったというほうが正しいか。

PyGtk

#! /usr/bin/python
# -*- encoding: utf-8 -*-

import gtk

class ClipPyGtk(gtk.Window):
    """
        PyGtk(GTK2) Version
    """
    def __init__(self):
        """
            Copy the label of the button text
        """
        gtk.Window.__init__(self)
        self.connect("delete-event", gtk.main_quit)
        button = gtk.Button("Copy to the Clipboard in PyGtk")
        button.connect("clicked", self.on_button_clicked)
        self.add(button)
        self.show_all()

    def on_button_clicked(self, widget):
        """
            Very easy.
            gtk.Clipboard(display=gtk.gdk.display_get_default(),
                          selection="CLIPBOARD")
        """
        text = widget.get_label()
        clipboard = gtk.Clipboard()
        clipboard.set_text(text)

ClipPyGtk()
gtk.main()

PyGI

#! /usr/bin/python
# -*- encoding: utf-8 -*-

from gi.repository import Gtk, Gdk

class ClipPyGI(Gtk.Window):
    """
        PyGI(GTK3) Version
    """
    def __init__(self):
        """
            Copy the label of the button text
        """
        Gtk.Window.__init__(self)
        self.connect("delete-event", Gtk.main_quit)
        button = Gtk.Button.new_with_label("Copy to the Clipboard in PyGI")
        button.connect("clicked", self.on_button_clicked)
        self.add(button)
        self.show_all()

    def on_button_clicked(self, widget, data=None):
        """
            Like a C.
            gtk.Clipboard() to Gtk.Clipboard.get_for_display().
            There is no default arguments.
        """
        text = widget.get_label()
        display = self.get_display() # or Gdk.Display.get_default()
        clipboard = Gtk.Clipboard.get_for_display(display, Gdk.SELECTION_CLIPBOARD)
        clipboard.set_text(text, len(text)) # or set_text(text, -1)

ClipPyGI()
Gtk.main()

PyGtk では gtk_clipboard_get_for_display() を gtk.Clipboard() に割り当てて更にデフォルト引数を独自に用意していたってことみたい、本当に楽させてもらっていたんだなと。

PyGI は set_text に文字列のバイト長指定も必要、実は -1 でいいのだけど。
Python3 だと文字列が UCS-4 なのでエラいことになるから -1 にしよう。
うーん Python らしくないと思ったけど Vala も確認したら同じだった。
Gtk.Clipboard ? gtk+-3.0

Gtk.Clipboard.get() との違いがイマイチ解らない。
しかしキャストや破棄コードは不要とはいえ随分書くことが増えたものだ。