g_list_foreach

STL(C++) の std::list と GLib の GList で foreach してみた。
C と C++ の微妙な違いがあってなかなか興味深い。

C++, STL

#include <iostream>
#include <list>
#include <algorithm>

void
show_data(std::string s) {
    std::cout << s << std::endl;
}

int
main (int argc, char **argv) {

    std::list<std::string> l;
    std::string s;

    for (int i=0; i<3; i++) {
        std::cout << "input " << i << " : ";
        std::cin >> s;
        l.push_back(s);
    }
    // for_each @ algorithm
    std::for_each(l.begin(), l.end(), show_data);
    return 0;
}

GLib

#include <glib.h>

void 
show_data(gpointer data ,gpointer user_data) {
    g_printf("%s\n",data);
}

void 
delete_data(gpointer data ,gpointer user_data) {
    g_free(data);
    data = NULL;
}

int
main (int argc, char **argv) {

    GList* list = NULL;
    gchar s[256];
    gint i;

    for (i=0; i<3; i++) {
        g_printf("input %d : ", i);
        scanf("%s", s);
        //list = g_list_append (list, s); // All Last Data
        list = g_list_append (list, g_strdup(s));
    }
    /* foreach */
    g_list_foreach(list, show_data, NULL);
    /* free */
    g_list_foreach(list, delete_data, NULL);
    g_list_free( list );
    return 0;
}

ビルド結果は同じものが作られるはず。

glist

std::for_each, g_list_foreach 共に関数ポインタを使っている。
GLib はソックリにしようと思ったのでしょうか?
STL は関数オブジェクトが使えるとかもろもろは置いておいて。

ところで for 文等を使わずにズラズラ並べるなら当然下記でもいい。
スタックのメモリ領域なので当然破棄処理も不要。
実際のアプリケーションでこんなコードになることはまずありえないですが。

list = g_list_append (list, "YAMAHA");
list = g_list_append (list, "HONDA");

for 文でコレをやると当然だけど全部同じ s ポインタを参照になる。
なのでデータを拾う毎にヒープに領域を作ってそのポインタを入れていく必要あり。
当然破棄も必須、C++ の std::string は全自動でやってくれているだけだし。

ただ知ってのとおり std::list は整数による添字アクセスができない。
というか何をするにもループ必須で正直使い勝手がよくない。
GList は一応こんなことができるようです。

gchar* c;
/* 3 番目を表示 */
c = (gchar*)g_list_nth_data(list, 2);
g_printf("%s\n", c);
/* 3 番目を削除 */
c = (gchar*)g_list_nth_data(list, 2);
list = g_list_remove(list, c);

STL を少し知っているなら直感的に書くことが可能、かつちょっぴり便利。
でも class は使えないからデストラクタで破棄とかはできないよってか。
むりやり std::list と同じにしようとしたのではないようで面白い。

Middle Button Click to OLE DnD

「中クリックでペースト」よ、さようなら? | スラッシュドット・ジャパン オープンソース

今頃知ったけど次の Fedora から中ボタンクリックができなくなるのか。
筆者もたまに使うけど無いなら無いでそんなに困るわけじゃないけど。

下のほうをみると Firefox で Ctrl+V なんて人がいる。
chrome しか使わないから知らなかったけど Firefox はアドレスバーでなくてもいいのね。

まてよ、それなら OLE ドラッグアンドドロップ(以下 DnD)が使えるんじゃないの?

Gedit に適当な URL を書いて選択し Firefox に DnD する。
普通に移動した、なんだよ左ボタンだけでイケるじゃん。

chrome でできないのは痛いな。
まてよ、タブバーにドロップすればいいんでないの?

ole_dnd

できちゃった、中ボタンクリックいらないや!
Firefox もこの方法なら新規タブになる、筆者は狐を使わないけど。

ついでに、Wordpress 投稿画面の textbox なんかにも Gedit から DnD できるよと。

Mini GtkButton

Gedit のステータスバーにあるみたいなちっちゃいボタンが使いたい。

gedit_button

タッチパネルを考えると時代に逆行ですけど。
主に確認用として表示させボタンは補助目的としてならアリかと。
実際 Gedit でもこのボタンを使っている人は少ないだろうし。

普通に GtkButton を作ると当然隙間が多く小さくはならない。

#!/usr/bin/env python3

from gi.repository import Gtk

class Win(Gtk.Window):
    def __init__(self):
        Gtk.Window.__init__(self)
        self.connect("delete-event", Gtk.main_quit)
        vbox = Gtk.Box.new(Gtk.Orientation.HORIZONTAL, 0)
        for s in "ABC":
            button = Gtk.Button.new_with_label(s*10)
            vbox.pack_start(button, False, False, 0)
        self.add(vbox)
        self.show_all()

Win()
Gtk.main()

どうやっているか調べると CSS を使っていた。
Style プロパティの border と padding の値を全部ゼロにすればいいらしい。
ようするに HTML の CSS と同様。

GtkButton はコレしか使わないなら直接 CSS 指定すればいい。
しかしこういう部品は GtkButton のサブクラスを作ったほうが使い易い。
ので gtype を指定した class を作ってこんな感じにすると便利。

#!/usr/bin/env python3

from gi.repository import Gtk

style = """
MiniButton {
    -GtkButton-default-border : 0;
    -GtkButton-default-outside-border : 0;
    -GtkButton-inner-border: 0;
    -GtkWidget-focus-line-width : 0;
    -GtkWidget-focus-padding : 0;
    padding: 0;
}"""

class MiniButton(Gtk.Button):
    __gtype_name__ = "MiniButton"
    def __init__(self, label):
        Gtk.Button.__init__(self, label=label)
        # css
        provider = Gtk.CssProvider()
        provider.load_from_data(style.encode("utf-8"))
        context = self.get_style_context()
        context.add_provider(provider, Gtk.STYLE_PROVIDER_PRIORITY_USER)
        #self.set_relief(Gtk.ReliefStyle.NONE)

class MiniButtonWin(Gtk.Window):
    def __init__(self):
        Gtk.Window.__init__(self)
        self.connect("delete-event", Gtk.main_quit)
        vbox = Gtk.Box.new(Gtk.Orientation.HORIZONTAL, 0)
        for s in "ABC":
            button = MiniButton(s*10)
            vbox.pack_start(button, False, False, 0)
        self.add(vbox)
        self.show_all()

MiniButtonWin()
Gtk.main()

minibutton

こんなにちっちゃくなりました。
css の指定で Widget のサイズも変わるんだね、これは面白い。

GtkHeaderBar and GStreamer

なんということだ。
GtkHeaderBar を set_titlebar したら GStreamer 再生画面が表示できない。
だから Totem 3.10 も使っていなかったのか、OpenGL の干渉?
やはり Widget を表示できるはずがない部分に描写するのは色々影響が出るよね。

動画プレイヤー(GStreamer フロントエンド)を作る – L’Isola di Niente
筆者が書いた上記に下記を追記すれば解ると思う。
今現在は GNOME 3.10 の人しか試せないけど。

hbar = Gtk.HeaderBar()
hbar.set_show_close_button(True)
self.set_titlebar(hbar)

逃げ道で GtkBox に pack_start なら問題なく GStreamer は使える。

hbar_gst

なんとかなる手段が解るまでしばらくはコレで進めていこう。
ClutterGst なら大丈夫なのかな?
しかし Clutter では Ubuntu の人は Clutter を入れてくれになってしまうのがチト。

Ubuntu 14.04 LTS: Pictures of First Set of Proposed New Icons | Unixmen

Ubuntu 14.04 LTS は GTK+ が 3.10 になり GtkHeaderBar はタイトルバーの下でお茶を濁すみたい。
予想通りだけど本当に魅力の無いディストリになってしまったなぁ、そのうち Mageia にも負けるぞ。
ま、Ubuntu がコレなら pack_start でいいかなと思ったり。

で、どうしても GtkHeaderBar にしたいのは理由があって。

Initiatives/GnomeGoals/HeaderBars – GNOME Wiki!

GNOME は全部 GtkHeaderBar に切り換えるつもりマンマンですし。

gEdit 3.12 Migrates to HIG 3! | woGue

GNOME 3.12 はついに Gedit さえもメニューバーがなくなる。
Totem もゴロッと変わるようだ、やばい浦島太郎になってしまう。

更に今日気が付いたけど Gtk 3.10 以降は GtkUIManager が非推奨になってしまった。
GtkActionGroup, GtkRadioAction, GtkToggleAction も非推奨に。
思いっきりコレらを利用している自アプリは変更せざるをえなくなってしまった。

こんなのは Linux では毎度のことでして。
それを楽しめないフヌケは使うなというスタンスに痺れるZE!

つか覚書ページで上記をお勧めしている部分を全書き換えしなきゃ!
チップスページを書くための実験用と化している我がアプリ達であった。

GtkListBox

GTK+ 3.10 で追加された Widget に GtkListBox がある。

Windows でいうところの LISTBOX とは全然違って GtkBox のサブクラス。
GtkListStore のデータを表示するのではなく GtkWidget を普通に表示する。
その詰め込んだ GtkWidget を選択可能にする、ということみたい。

何に利用すれば便利なのかよく解らない。
自力で色々試しても GtkTreeView で別にイイじゃんと思ってしまう。
GtkTreeView の代わりに使うとデータバインドができなくて不便なだけ。

使い道が解らないのも悔しいのでもっと調べてみる。
GNOME(GTK+) 3.10 で導入されたのだからどこかで使っているはず。
どうやらユニバーサルアクセスや検索の設定ダイアログで使っているっぽい。

univ

久々にこのダイアログを見たけどこんなに変わっていたのか。
そういえば Android スマートフォンの設定画面がこんな感じだ。
ListBox という名前に惑わされて想像力が偏っていたみたい。
よし使い道はなんとなく理解した、次はサンプルコードを探そう。

https://github.com/bratsche/gtk-/blob/master/tests/testlist.c

良さげなのを見つけたけど gtk_main_quit(); 処理が無いのは何故だろう。
海外を探すとこんなのが多いよね、ささやかなイジワルなのでしょうか。
端末からテスト起動して Ctrl+C で終了するだけだから気にしていないだけかも。

とりあえず上記を参考にユニバーサルアクセスダイアログっぽいのを作ってみる。
もちろん Python で、C は面倒臭いもん。

#!/usr/bin/env python3

from gi.repository import Gtk

CSS = '''
GtkListBoxRow {
    border-width: 1px;
    border-style: outset;
    border-color: lightgray;
}'''

DATA = ["YAMAHA", "HONDA", "KAWASAKI", "SUZUKI"]

class Row(Gtk.ListBoxRow):
    def __init__(self, label):
        Gtk.ListBoxRow.__init__(self)
        self.label = Gtk.Label(label)
        self.switch = Gtk.Switch()
        hbox = Gtk.Box.new(Gtk.Orientation.HORIZONTAL, 0)
        hbox.pack_start(self.label, False, False, 0)
        hbox.pack_end(self.switch, False, False, 0)
        self.add(hbox)
        self.show_all()

class ListWin(Gtk.Window):
    def __init__(self):
        Gtk.Window.__init__(self)
        # GtkCssProvider
        provider = Gtk.CssProvider()
        provider.load_from_data(CSS.encode("utf-8"))
        # GtkStyleContext
        Gtk.StyleContext.add_provider_for_screen(
                self.get_screen(),
                provider,
                Gtk.STYLE_PROVIDER_PRIORITY_USER)
        # ListBox
        listbox = Gtk.ListBox()
        listbox.connect("row-activated", self.on_listbox_row_activated)
        for data in DATA:
            row = Row(data)
            listbox.add(row)
        # Selection
        combobox = Gtk.ComboBoxText.new()
        combobox.append_text("Gtk.SelectionMode.NONE")
        combobox.append_text("Gtk.SelectionMode.SINGLE")
        combobox.set_active(listbox.get_selection_mode())
        combobox.connect("changed", self.on_combobox_changed, listbox)
        # CheckButton
        checkbutton = Gtk.CheckButton.new_with_label("Single Click Mode")
        checkbutton.set_active(listbox.get_activate_on_single_click())
        checkbutton.connect("clicked", self.on_checkbutton_clicked, listbox)
        # Pack
        vbox = Gtk.Box.new(Gtk.Orientation.VERTICAL, 20)
        vbox.pack_start(listbox, False, False, 0)
        vbox.pack_start(combobox, False, False, 0)
        vbox.pack_start(checkbutton, False, False, 0)
        self.add(vbox)
        self.set_border_width(10)
        self.show_all()

    def do_delete_event(self, event):
        Gtk.main_quit()

    def on_listbox_row_activated(self, listbox, row, data=None):
        b = row.switch.get_active()
        row.switch.set_active(not b)

    def on_combobox_changed(self, combo, listbox):
        b = combo.get_active()
        listbox.set_selection_mode(b)

    def on_checkbutton_clicked(self, button, listbox):
        b = button.get_active()
        listbox.set_activate_on_single_click(b)

ListWin()
Gtk.main()

listtest

データを生で管理するのではなく構造体やクラスにするといいみたい。
ソート機能はたとえばよくクリックするものをカウントして順に並べるとかに使えそう。
GtkBox の各ペーンに選択機能とクリック感知機能を追加したと考えればよさげ。
名前に惑わされなくなると結構使い道が思い付く、不思議なものです。