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gnome-autoar

Nautilus 3.22 は 7z 形式の圧縮と展開をサポートした。
でも p7zip パッケージは入っていない、あれ?

もしかして自前対応なのだろうか。
というかあのダイアログは file-roller ではないし、あれは何?
これはソースコードを見てみるしかないな。

https://github.com/GNOME/nautilus/blob/master/src/nautilus-file-operations.c

凄く長いけど今現在で 8782 行目
autoar_compressor_new という関数をやっと見つける。

正体はコイツか!

gnome-autoar Reference Manual: gnome-autoar Reference Manual

マニュアルも普通に見つかった。
よし早速使ってみよう。

#!/usr/bin/gjs

const GnomeAutoar = imports.gi.GnomeAutoar;
const Gio = imports.gi.Gio;

let infiles = [Gio.File.new_for_path("blog.php")];
let outfile = Gio.File.new_for_path("test.7z");

let ar = new GnomeAutoar.Compressor({
    source_files: infiles,
    output_file: outfile,
    format: 4,
    filter:1,
    create_top_level_directory: false
});
ar.start(null);

//=> JS ERROR: Error: Cannot convert non-null JS value to G_POINTER

あれ?

GnomeAutoar.Compressor – Classes – GnomeAutoar 0.1

source-files の定義が int ってなんだよ…
Gjs や PyGObject からは現行では使えないのかな?
もう少し調べる。

file-roller command

忘れるところだった。
以前のように形式自由でアーカイブ可能な Nautilus Script を作らないと!

筆者は「新しくなったことを全否定する老人は死ね」な人間である。
でも今回は否定させて、だってデフォルトの機能では tar.gz が無いんだ。

7z なんて Kivy がソレで配布されていて mac でスゲー困ったし使いたくない。
GNOME はあの3形式以外は使ってほしく無いのかもだが流石に無理。
サルな人はすぐ昔のバージョンに戻そうとする、筆者は作る。

でも多数のアーカイブ形式に対応するって大変そう。
と思うけど実はもうソレをやっているものがあるんです。
file-roller はコマンドとして使えます。

file_roller

–add-to オプションで拡張子を指定すれば自動判別でアーカイブしてくれる。
ということでこんなシェルスクリプトを、拡張子のとうりな形式になります。

#!/bin/sh

path=`pwd`
name=${path##*/}
file-roller --add-to="${name}.tar.gz" "$@"

で。
Nautilus Script にコピーして送ってみる。

targz

これだけでで半角スペース及び日本語に対応。
以前と同じく親ディレクトリ名でアーカイブされる。

コレを Gjs なんかを使って GUI を以前みたく作って実行させればいい。
と思ったけどなんかコレで充分な気がしてきた。
Comipoli もやんなきゃいけないし、後は気が向いたら。

追記

下記だけで以前のダイアログが出せる、何を今頃だけど。

#!/bin/sh
file-roller --add "$@"

PyGObject Evince

遅ればせながら gir で evince を使う方法がやっと解った。
以下のファイル形式がこの手段で開けるようです。
ようするに Evince で開けるファイルということですけど。

PDF, CBR/CBZ, PostScript, TIFF, XPS, Djvu

#!/usr/bin/env python3

import gi
gi.require_version("EvinceDocument", "3.0")
gi.require_version("EvinceView", "3.0")
gi.require_version("Gtk", "3.0")
from gi.repository import Gtk, EvinceDocument, EvinceView

URI = "file:///home/sasakima-nao/doc/pdfs/gero-map.pdf"
#URI = "file:///home/sasakima-nao/doc/pdfs/postscript.ps"
#URI = "file:///home/sasakima-nao/doc/pdfs/kokomin.tiff"
#URI = "file:///home/sasakima-nao/doc/pdfs/erohon.cbz"

EvinceDocument.init()

doc = EvinceDocument.Document.factory_get_document(URI)
model = EvinceView.DocumentModel.new_with_document(doc)
view = EvinceView.View()
view.set_model(model)

scroll = Gtk.ScrolledWindow()
scroll.add(view)

win = Gtk.Window()
win.add(scroll)
win.connect("delete-event", Gtk.main_quit)
win.resize(600, 600)
win.show_all()

Gtk.main()

URI は各自の手持ちに書き換えてね。

init は必須、呼ばないとエラーになる。
EvinceDocument はファイル形式につては自動判別してくれるようです。
EvinceView は GtkScrolledWindow 以外には乗せることができないので注意。
マルチページ分はスクロールすると表示される。

Djvu なんて知らなかったし今後も普及するとは思えないけど。
CBR はもちろん unrar 必須です、HONDA のバイクじゃ(以下略

TIFF はマルチページを作る手段を知らないのでそれは試していない。
アーカイブして拡張子を変えるだけの CBR/CBZ のほうが使い勝手がいいしね。

ま、実際のところ PDF 以外での利用はほぼ無いと思う。

exit_status

さて前回やった cbr ファイルの展開を我がアプリに実装するのだが。
アレは完全なる unrar コマンド依存である。
つまり、使う側のマシンに unrar が入っているかどうかを調べなければいけない。

ライブラリやコマンドが入っていないマシンなら華麗に受け流すようにするべき。
かなり重要なコトなのにそういう Tips を書く人が少ないんだよなぁ。
まあソレは置いておいて。

16.16. ctypes ? Pythonのための外部関数ライブラリ ? Python 3.5.2 ドキュメント

ctypes.util.find_library(name)

でライブラリの有無を調べられるってことなんだけどコレって意味あるのか?
そもそも Python では使う機会が少ないしどうでもいいか。

いや、今回のはライブラリじゃなくてコマンドの有無。

Bashでコマンドの存在チェックはwhichよりhashの方が良いかも→いやtypeが最強 – Qiita

そうか type コマンドを使うのか。
ってソレよく考えたら自分で書いていた。
シェルスクリプトの覚書色々/コマンドの存在を確認してから実行

標準出力ではなく終了ステータスがゼロ(正常終了)かどうかを調べる。

g_spawn_command_line_sync なら第四引数がゼロになるかを調べればいい。
PyGObject だと戻り値タプルの四番目になるので

#!/usr/bin/env python3

from gi.repository import GLib

is_unrar = GLib.spawn_command_line_sync("type unrar")[3] == 0

if is_unrar:
    print("unrar is in your machine")
else:
    print("unrar not found...")

# test
print(GLib.spawn_command_line_sync("type unko")[3] == 0)

標準出力の値は勝手に捨ててくれる。

これで振り分けは大丈夫そうだ。
みなさん、ko というアーカイブは絶対に作ってはいけません。

ところで小牧駅周辺がカイロスの巣っぽくなっているのは何故だ?
用事ついでに歩いたらやたらイッパイ出たんだけーが。

Read application/x-cbr

やっと application/x-cbr を展開する方法が解った。
コマンドから取得するしかないんだから unrar のヘルプを見る。

unrar_help

引数無しで unrar と打つとヘルプが出るのね、知らなかった。
えっと、オプションの使い方がよくわかんないんですけど。

つーことで file-roller のソースを落として見る。
fr-command-rar.c を見つける。

<Commands> はハイフン無し、ファイル名の前にハイフン 2 つ。
なるほど、jjs と同じなんだね。

ファイルに展開はコイツで解ったけどメモリ上に展開させる手段がワカンネ。
ええい最後の手段だ、mcomix のソースを見る、筆者のも GPL だからいいよね。
見ないままココまでやってきたけど筆者の技術ではもう無理だ。
ああ Python2 だ、今となっては懐かしい。

unrar p -inul -@ -- test.cbr 111.jpg > a.jpg

なんだ、p オプションにするだけだった。
上記でメモリ展開されたファイルをリダイレクトするとファイルにもなる。

つまり最初にファイル名のリストを取得して一つずつ抜き出せばいいのね。
よしこんだけ理解すればなんとかなるぞ。

#!/usr/bin/env python3

import sys, os, gi, subprocess
gi.require_version('Gtk', '3.0')
from gi.repository import Gtk, GLib, Gio, GdkPixbuf

class CbrTest(Gtk.ApplicationWindow):
    def __init__(self, app):
        Gtk.ApplicationWindow.__init__(self, application=app)
        self.datas = []
        self.pixbuf = []
        # add
        button = Gtk.Button(label="show CBR")
        button.connect("clicked", self.on_button_clicked)
        self.fbox = Gtk.FlowBox(valign=Gtk.Align.START, max_children_per_line=6, min_children_per_line=6)
        sc = Gtk.ScrolledWindow()
        sc.add(self.fbox)
        vbox = Gtk.Box(orientation=Gtk.Orientation.VERTICAL)
        vbox.pack_start(button, False, False, 0)
        vbox.pack_start(sc, True, True, 0)
        self.add(vbox)
        self.resize(600, 300)
        self.show_all()

    def on_button_clicked(self, button):
        # listup filename
        result, output, error, status = GLib.spawn_command_line_sync("unrar vt -p- -- test.cbr")
        lines = output.decode("utf-8").split("\n")
        for line in lines:
            s = line.lstrip()
            if s.startswith('Name: '):
                name = s[6:]
                ext = os.path.splitext(name)[1].lower()
                if ext == ".jpg" or ext == ".jpeg" or ext == ".png":
                    # error: output is gchar*
                    #result, output, error, status = GLib.spawn_command_line_sync("unrar p -inul -@ -- test.cbr {0}".format(name))
                    with subprocess.Popen(["unrar", "p", "-inul", "-@", "--", "test.cbr", name], stdout=subprocess.PIPE) as proc:
                        output = proc.stdout.read()
                        self.append_data(output)

    def append_data(self, data):
        try:
            stream = Gio.MemoryInputStream.new_from_data(data)
            p = GdkPixbuf.Pixbuf.new_from_stream(stream)
            minp = p.scale_simple(80, 100, GdkPixbuf.InterpType.BILINEAR)
            image = Gtk.Image(pixbuf=minp)
            image.show()
            self.fbox.add(image)
        except Exception as e:
            print(e)
        return False

class CbrApp(Gtk.Application):
    def __init__(self):
        Gtk.Application.__init__(self)

    def do_activate(self):
        CbrTest(self)

app = CbrApp()
app.run(sys.argv)

おぉ。

naekore

なんとかなったけど GLib.spawn_command_line_sync には困った。
output に \0 が含まれているとソコでバイナリが途切れてエラーになる。
そりゃまあ C での定義は gchar* だし当然かもしれないけど。
しかたがないので subprocess を使う、Gjs だとお手上げかも。